RPA初心者 事務屋♂のまとめ(1) RPAとは/向いている業務と向いていない業務

 

こんにちは。
事務屋♂です。

事務の効率化のツールとして注目しているRPAについて、RPA初心者の事務屋♂が学んだ内容をまとめていこうと思います。

そもそも“RPA(アールピーエー)”ってなに?

RPAといきなり言われてもわからない人も多いですよね。
先ずは言葉の意味から見ていきたいと思います。

 

RPAという言葉の意味

RPAというのは『ロボティック・プロセス・オートメーション(robotic process automation)』の頭文字をとって略したものです。
それぞれの単語の内容を見てみると、意図するところがわかりやすいです。

ロボティック(robotic)     → ロボット装置(機械)による
プロセス(process)       →(業務)プロセスの
オートメーション(automation) → 自動化

つまり『業務プロセスを機械により自動化する仕組み』=『RPA』ということになりますね。

 

RPAを導入する目的

RPAを導入する目的は、ホワイトカラーの定型的・反復的な業務の自動化による業務効率の向上と省力化にあります。
最終的な目的としては、効率化・省力化によって生まれた余力人材をコア分野へ集中させることといえるでしょう。

といっても良くわからないですよね。

簡単に言うなら『ルールさえ知っていれば誰でもできる仕事は機械に任せて、社員を考える仕事に集中させたい』ということです。

 

RPA化は産業革命で肉体労働に従事していたブルーカラーの仕事が機械により効率化して、労働者の業務内容やホワイトカラーとの割合が大きく変化したことに似ているといわれています

今後、多くのホワイトカラーの業務が機械化されることで、同じように業務内容も変わっていくことになるのかもしれません。

 

特に日本の少子高齢化、労働人口の減少といった状況下では、より少ない労働力でこれまで以上の成果を上げていく必要があるため、業務の機械化による効率性の向上は急務といえます。

 

どんな業務が機械化されていくの?

では今後どのような業務が機械化されて、どのような業務を人が行うのでしょうか。
RPAに向いている業務と向いていない業務をまとめてみます。

 

RPAに向いている業務

RPA化に向いている業務を列挙するとこんな感じです。

  • 定型の入力作業(顧客情報の登録、アンケートの登録 など)
  • 定期的な書類の作成と回覧(週報の作成、会議資料の関係者への送付 など)
  • 定期的なデータ収集(申込状況、登録者数、キャンセル数、売り上げ状況 など)
  • 定型のメール対応(問い合わせメールの割り振り、申込メールの自動返信 など)
  • 定期的なデータ連携(勤怠情報やユーザー情報の社内システムへのインポート、登録 など)

 

見てわかるように『定期的』『定型の』という修飾語がつく業務がRPA化していきたい業務です。

これらの『定期的』で『定型』の業務は、既にルールや方法が確立していて誰が行ったとしても同じ結果が求められるものなので、機械化するのに適しているのです。

 

こういった業務はルールにのっとって処理することが求められ、高度な判断も必要ないため、職場に新しく配属された新人が本来の業務以外に担当させられていたりしたかもしれません。

ある程度のPC操作・データ処理能力が必要な業務もあるため、PCスキルを持った人材に業務を負担させ、本来の活躍の機会を失わせていたかもしれません。

 

そういった業務の偏りを解決していくのがRPA化といえます。

では逆に、どのような業務がRPA化に向いていないのでしょうか。

 

RPA化に向いていない業務

既にRPA化に向いている業務をご紹介したので、向いていない業務は容易に想像がつきますね。

つまり『形の定まっていない』『人が判断して進めなくてはならない』業務です。
また当然ですが、ネットワーク上で動く機械なので物理的な業務にも向いていません

具体的に上げていくと次のようなものがあります。

  • (組織の)方針の決定
  • 企画の立案、プレゼンテーション
  • 顧客交渉やクレーム対応
  • (新規・ルートに関わらず)営業
  • (FAXや郵便物など)紙書類の仕分けや受け渡し
  • 清掃
  • クレーム対応

……などなど。

 

RPAはあくまでもネットワーク上で処理できるルールの決まった定型の業務に向いているツールのため、物理的であったり高度な判断能力が求められる業務には向いていません。

 

ただ、これらのRPA化に向いていない業務の中でも一部をRPA化することは可能です。

例えば、こんな具合です。

『方針の決定』は単なる直感ではなく、『申込数』や『顧客数』、『売り上げ状況』、『キャンセル数』、『競合他社の業績情報』などの情報を基に、最終的な判断を人が判断を下します。

『顧客交渉』は、取引状況やクレーム歴、住所、窓口担当者、契約経緯などを集約した『顧客情報』を集めたうえで、最終的に顧客に対して人が交渉を行います。

 

このように向いていないと思われる業務の中でも、その準備段階であればRPA化して効率を上げていくことが可能といえます。

必要な資料を集める作業を機械に任せてしまえば、人は方針決定のための分析や、交渉内容の検討に十分に時間を割くことができるはずです。

 

今回のまとめ

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略で、単純業務を機械化し効率化・省力化することによる人材のコア業務への集約が最終的な目的です。

・RPA化できる業務は『定型』で『定期的』な、ネットワーク上で処理可能な業務
です。

人の判断が必要な業務であっても、その内の『一部』であれば機械化することで効率性を向上させることは可能です。

 

終わりに

どのような業務がRPA化・効率化できるのか判断するために必要となるのは、『業務の棚卸』と『業務プロセスの再構築(BPR)』です。

 

ひとくくりにRPAといってもそのツールの種類は様々で、代表的なRPAツールの種類としては『サーバー型』『デスクトップ型』『クラウド型』などがあげられます。

RPAツールによっての意・不得意があるため、どのように業務の自動化を目指すのかによって選ぶRPAも異なりますし、必要に応じては組み合わせて使うこともあるでしょう。

 

これらについては、次の機会に整理していきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。

事務屋♂ 拝