事務屋♂が“業務効率化”担当になった経緯(2)

 

こんにちは。
迷走する“業務効率化”を冷めた目で見ながら自分の業務(だけ)をこなしていたら、いつの間にか“業務効率化”推進部署に異動することになっていた、事務屋♂です。

今回の記事は続きモノになります。
もし、前回の記事をご確認されていない方は、ぜひ。

事務屋♂が“業務効率化”担当になった経緯(1)

業効率化に反対する人は『反対勢力』ではありません。

過去にシステムコンサル会社に勤務していた経験があることは前回の記事でも書きましたが、事務屋♂が退職した理由は『ハードワーク過ぎるから』でした。

事務屋♂的には業務プロセスを棚卸したり、改善点を洗い出してシステムを絡めた新しい業務プロセスを設計したりするのは非常に面白いし楽しい作業だと思っています。

しかし新しいものを導入しようとすると絶対に反対したり、非協力になる部署や人がでてきます

そういった方々を“反対勢力”と呼んで仕事に対する姿勢がネガティブだと判断する人もいますが、自分は全ての人がそうではないと思っています。

 

本当に仕事に対する姿勢がネガティブな人は、業務改善や改革には無頓着です。

なぜなら興味も関心も協力する気持ちもないから

無関心な人
あ~、はいはい。業務の効率化ね、改革ね!良いですね~!
ぜひやりましょうやりましょう』

と口では言いながら、興味関心がないから何もアクションを起こしてはくれません。

そういった不燃系の人は自分に影響が出ることに気づいたタイミングで、大抵こういいだします。

無関心な人
色々変わるとわからなくなっちゃうよ。
本当にそんな変更する必要あるの? 今のままでいいじゃない。
やりたい人だけでやっててよ~。

そういった人が関連部署の影響力のある地位にいたりすると、プロジェクトの進捗は非常に困難になります。
主体的に考えて動こうとはしてくれないので。

 

むしろ業務改善や業務効率化の施策に対して、明確に『何の意味があるのか』『今の流れが変わるとこれが困る』『これがないと無理』『なんで必要なのか』『改善したらどうなるのか』という疑問や不満を真っ向からぶつけてくれる方は現状の業務に責任感を持って取り組んでいる人が多いです。

 

自分が担当している業務を責任をもって処理するために、業務改善や業務効率化の『中身』が気になっているわけです。

そして業務を責任をもって完遂するために、改善内容や施策の内容に意見をしているのです。
(言い方はともかくとして)

 

そういった人たちを『反対勢力』と呼んで遠ざけてしまうプロジェクトは、大抵失敗します。
現場の協力と理解が全く得られないからです。

意見を言ってくれる人に対しては、むしろ積極的に意見を聞き『どうするべきなのか』『どのような施策をとれば改善・効率化につながると思うのか』を吸い上げるべきです。

そういった意見をぶつけてくれる人は、自分の意見が取り入れらた改善・効率化案に高確率で協力してくれるはずです。

 

そういった方々は改善・効率化を行うほぼ全ての部署に存在します。
みなさん一生懸命に自分の業務を完遂しようと頑張っているからです。

 

 

しかし、それはそれとして。
プロジェクトを進める人(PM)はそういった方々の意見を吸い上げて調整して落としどころを見つけていかなくてはならないわけで

始めは全方位からフルボッコ(古い?)にされるわけで。
※後半になって関係性が構築できてくれば徐々にマシになる※

 

 

“業務効率化”推進部署への異動が決まった時に、事務屋♂の脳裏を横切ったのは昔の苦しい思い出でした。

そういうストレスフルな仕事が嫌だから事務職♂になったのにっ!!

 

 

情シス主体の業務効率化は迷走していました。

とはいえ、社会人として会社の人事異動が発令されてしまえば拒否するわけにもいきません。

とりあえず“業務効率化”推進部署は新設でしたので、何させられるのかな~と思いながら配属先での勤務を始めました。

 

どうやら“業務効率化”推進部署では、情シスと協力して業務効率化を進めていくらしいです。

偉い人が情シスを兼任になっています。

まず初めにメンバーに割り振られた役割が、

偉い人
内容基幹システムの入れ替えのPMやってね!!

目の前が暗くなりましたね~。
基幹システムの入れ替え・導入プロジェクトがまだあったんかい!!!

 

そもそも情シス中心に進められていた基幹システムの入れ替え・導入プロジェクトは、まともに進捗管理を行う人がおらず炎上一歩手前といった状態でした。

 

まとまらない意見ブレまくる仕様、落としどころを見つけるどころか果てしなく広がってしまう議論責任の所在の曖昧さ疲弊するSIer……。

 

さらには業務効率化のための基幹システムの入れ替えだったはずなのに、いつの間にか『意見がまとまらないから現行の業務仕様そのままで新しい基幹システムを作ろう』という方向性になっていました。

 

いやいや、それじゃぁ本末転倒もいいところでしょ(汗

 

 

昔取った杵柄と社内の人間関係を総動員して、何とか多少の業務改善効果がある程度に関係者の意見もまとめて、(自分基準では)ギリギリのレベルですがリリースまではこぎつけられました。

情シス案件のプロジェクトなのに、なんで自分があちらこちらに頭下げて要件と仕様の調整しているのか情シスのメンバーはなぜ『こーあるべき』『こーすべき』と文句を言うだけで自分から動こうとしないのかと悶々とする日々。

そしてストレスで激太り

 

もうこのプロジェクトが終わったら40代だけど転職してやるっ!!と思っていた矢先。

偉い人
基幹システム終わるなら、ワークフローとRPAもやってくれる?

 

社内のイントラマート上で動くワークフローは、事務屋♂の上司でもある情シスの偉い人が自分の仲の良い部署の業務を優先で作ってしまったために、フローの内容も組織構造もめちゃくちゃになっていました。

しかも作成にあたっては業務プロセスのあるべき姿を確認せず、希望部署の言われるがままに構築するという雑さ。

 

ワークフローというのは、社内グループウェア上に構築された業務のプロセスです。

業務プロセスをワークフロー化することによって、業務の処理状況が明確になります
紙ではなくネットワーク上で行われる処理・承認プロセスの為、ペーパレスにも効果的です。

また使用するユーザーも何の情報が必要かだれの承認が必要かなどがシステム上で制御できるために記入漏れや承認漏れといった事故も起こりにくい仕組みです。

さらにRPAに至っては取引のあるSIerさんのススメでNTTdataの提供するWinactor(ウィンアクター)という有名なRPAツールが導入済みでした。

が、これが問題でした。

偉い人
試験的に入れてるんだから、研修なんて行くような予算はないよ。
でも業務で使う約束しちゃったから、無料のセミナーに行くとか、SIerに聞きながら作って!
RPAは内製化目指すから!! RPA女子! 格好いいよね!!

 

という意味不明な方向性のもと、入社数年目の女性社員が一人で頑張って作っていました

ライセンスを導入して2年。製作RPA本数は5本

業務フローを十分に検討せずに作成されているRPAプログラムだったのか、週に1回はエラーが起きて、原因究明にSIerさんと悩む日々……。
(おススメしたSIerも開発知識がなかった)

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)の頭文字をとったもので、主にホワイトカラーが行っている反復性・再現性の高い事務処理を自動化する仕組みです。

例えば毎週〇曜日の申込数字の集計であったり、毎朝のエラーチェックであったり、半年に1度の会計処理であったり、申込データの転記や入力などPC上で行う作業を記録して自動化することを目指した仕組みです。

 

基幹システム導入とは比べ物にならない程の焼け野原
(炎上通り越した 笑)

 

 

しかし事務屋♂にとってみれば『業務プロセスを棚卸したり、改善点を洗い出してシステムを絡めた新しい業務プロセスを設計したりするのは非常に面白いし楽しい作業』でした。

ワークフローもRPAも業務プロセスを棚卸して(しなくてもいいけど)、システム化・自動化していくことで業務の効率化が進む仕組みです。
またこの二つともを組み合わせることで、さらに面白そうな業務プロセスが構築できそうじゃないですか!!

 

しかも基幹システム導入と違って、業務改善効果が明確でわかりやすい!
※これ大切。効果が説明しやすいし、ユーザーからは感謝しかない(気がする)。

 

転職してイチから新しい環境で……と思って活動を始めようとしていましたが、社内で楽しいと思える業務が転がり込んできたのですからやらないという選択肢はありません

 

このような事情で事務屋♂はワークフローやRPAを活用した業務改革・業務改善に取り組み始めました。

 

まだまだ勉強の足りない若輩者ですが、このブログでは業務改善や業務効率化の小ネタを紹介していけたらと思います。

よろしくお願いします。

ではまたの記事で!!

 

※注意※ 出演者やストーリーはある程度加工されています※